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証言393 | ことば | 私の話が役に立つか分からんけれども | 当時35歳 |
あのいっぺんの爆風で崩〈れてしまった。
もう一家全滅した家も沢山〈あるんですよ。
知ってるんですよ。誰も残っていない。死んだ人はさぞ辛〈かろう。
もう、わけも分〈からずに爆風〈で吹き飛ばされて死んでしまった人。
熱線で焼け死んでしまった人。
この人たちの御霊〈を報いるためには、生き残っている私たちが、
被爆の実相〈をみんなに伝えながら、
再びこの戦争を繰り返してはならんと。
私の生きとるうちに出来〈るか出来〈んか分〈からんけれども…。
私のこの話が役に立つか分〈からんけれども…、ひとつ役立ててください、
そして戦争反対に協力してください。