被爆者の声413

<body><a href="../index.html">HOME</a><br><table summary="証言390"><tr><td class="testi">証言390</td><td class="date">ことば</td><td class="i_midasi">被爆者の場合、事実を言うんだから、</td><td class="age">当時18歳</td></tr></table><div class="large">あたし、字を書いても下手くそだし、<br>ものを<ruby>喋<rp>〈<rt>しゃべ<rp>〉</ruby>らしてもろくなことも言えない。<br>しかし人間というものは、なんていうかな、<br>うそを言ったり、言葉をこしらえて言おうとすれば、<br>努力するわけですよね。<br>だから、下手なものは、なおおかしなこと言っちゃう、<br>ということになるんだけど。<br><br>私の場合、また被爆者の場合、事実を言うんだから、<br>みんなが想像もつかない事実。それを言うだけのことなんだから、<br>学術的には博士が偉くて、病院に行ったら医師が偉くて、<br>そういう一つの道はあるけれども、人生に対する<ruby>悲惨<rp>〈<rt>ひさん<rp>〉</ruby>ということ、<br>それから、しあわせを願うということには、<br>被爆者以上に表現のできる者は、<br>絶対にいないという確信があるわけです。<br><br>だから、確信がある以上は、やはり、その運動に、<br>運動っていうか、それに立ち向かわなくっちゃ意味がない、と。</div></body>