自分は自分なりの仕事をしてきたと、 この三十年間に、弱い体にムチ打ってですね。 いくばっか(幾ばくか)はですね、 学界に何かをしたと(何かの役に立てた)。
これが亡くなった子供始めですね、広島・長崎でお亡くなりになった 何十万の方々へのお供養だろうと思うんですね。
そういう供養〈の精神、あの仏教で「代受苦〈」という言葉がありますね。 「代わって苦を受ける」と。 もうあの方々が僕に代わって「代受苦〈」の精神で 死んでいかれたとすれば、 生き残った僕は「代受苦〈」の精神でですね 『何かを人類に残さなきゃいかん』と そういう気持ちで生きてきましたね、僕は。 |