二人は火の下で、四つの女の子と十二(歳)の長男は
声がしてて、救い出せませんしね。
下敷きでもう火が回って焼けましたんですね。
二十五年経ちましたけど、こうやってお話ししますと
本当に今のことのような気がしましてね。
 
『原爆忌 母呼ぶ声の 耳になほ』
『逆縁の 墓参の道の 冬菜畑』
『薫風や 吾原子野に 佇ち尽くす』
『幾仏と 問はる悲しみ 広島忌』  
『広島の 懐古の冬の 海凪ぎて』
『追憶の 秋潮満ち来 被爆の地』 
『句のありて 生き得し月日 広島忌』
すみこです。



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