すぐ主人は、新興善しんこうぜん(小学校)の病院に行ったんですよね。
新興善しんこうぜんの病院ではですね、
『もう斑点はんてんが出て、髪の毛が抜けかかったら
治療ちりょうの方法はありませんよ』って追い返されとっとですよね。
そいでもうしゅーんとして帰ってくるでしょう。

そてからもう(そうしてからもう)、一月経った日(9日)和尚おしょうさんを呼んで、
母や子供たちのお経を上げてもらいよったんですよ。
自分も阿弥陀経あみだきょうを口の中でずっと言いよったんですけどね、
『おばあちゃんやタカシが迎えに来たよ』って言うた時には
しまいやったですね。

主人が死んだ時には、生きる気持ちは全然ありませんでした。
4人の子供が死んでも、主人がおれば何とかなるだろうと思ってから、
それだけで、気が張っとたんですけど、その後はもう
いっしょに死にたいという気持ちだけがいっぱい…。



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