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証言315 | 8月16日以降 | 朝の来るのが辛かった | 当時15歳 |
麻酔もありませんで、
そして『やめてー、やめてー』もう、『痛いからやめてー』って。
軍医さんは、『止めたらおまえは死ぬぞ』、
『死んでもいいからやめてー』。
それほどつらい、痛い思いをして。
もうガーゼも不足していた時代でしたんで、
使ったガーゼを洗濯して、土鍋〈で煮沸させて、
それを私の傷口に、薬がないもんだから
食用油に浸して、割り箸〈で父がその傷口に詰め込みました。
それで、昨日入れたガーゼを抜き出す時の爛〈れた肉が、付いてきて、
もう、皮をむしられる思いで、朝の来るのが辛〈かった、
そういう思い、今も身震〈いします。