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証言312 | 8月中旬以降 | 自分もいつそういうことになるかなぁ | 当時14歳 |
どんどんどんどん傷口が膿んでくるわけですね。
で、あのぉ表面だけでなくてあの、中身までこぉ、
膿〈んできて血膿〈がどくどく々々出てくるわけです。
で、あのぉ首がもう動かせない、手も動かせない。
足もちょっと火傷〈してます。
仰向〈けに寝たままでですね、手を胸の上にこお当てて、
首も寝返りも打てない。
足をちょっとこう膝を曲げて、寝たきりですね。
で、こぅ夏ですし、膿〈んでどろどろ々々流れ出す。
だから包帯を日に三度も四度も替えなきゃいけない。
そのぉ、それが非常にまぁ、父と妹が替えてくれたわけですが、
非常に臭いんだそうですね。
それからあのぉ、替えるのに包帯を剥〈がすのがもぉ痛くってですね、
しばらくもぉ痛むわけです。
で、夜も痛んで呻〈いて寝なかって、
父が『もぉ男じゃろうが!我慢〈せぇ!』って叱〈りとばしながら
包帯仕替えたりしてくれてましたがね。
で、毎日河原で死体を焼くんですよねえ。
その煙が上がってる云う話が聞こえてくるわけです。
もぉ自分もいつそういうことになるかなぁって思って、
心細い思いでしたがね…。だからそのぉ、心細っていうのと同時に、
それよりまずあの傷が痛む、ハシる、それがもぉ一番の苦痛でしたねぇ。