そいで父が怪我してまして何ともなかったんですけども、 口から血を吐〈いて15日に亡くなったんですけどね。 近所の学校みたいな所に連れて行ったんですが、 ま、そこはもう長崎医大のね、あのー、人達が来てたんですが、 もう先生も患者もないんです。 みんなもう裸やら怪我〈やら、もう臭気〈がね、ひどくて。
そいで亡くなったからって言ったら、そこに置いててくれって言うんです。 だから、もっとどうにかした所にって姉が頼んだんですが、 あのもう一人、一人か二人ね、死ぬ人がいるから、 もったいないから、(火葬用の)木が。
それまで待たなきゃ焼けないっていうことで、 そいで野ざらしだったんです。毎日そこへ、 あの治療〈に行く度に、父(の遺体)を見るのが辛〈かったですね。 |