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証言272 | 8月14日 夕刻〜夜 | 一睡もしませんでした。誰も | 当時30歳 |
その14日の夕方近くに、そういう話し聞きましてね。
「おわったかぁーっ!」と、思ったんすよ。
ほっとしたのが、半分でした。
そして、夜になりまして誰も寝ないんですよ、もう。
あすこの、放送所に詰めている連中は皆寝なかった。
誰も一睡もしなかったです。
もう、戦争は終わった。将来どうなるだろう。と言う事。
それから、今まで抑えていたものがだんだん出て、軍に対する反感、
それから、左翼思想を持ってる人達は、もうここぞとばかりに
『そら見た事か。だから、日本はこういう風になってしまったじゃないか!』
という理論を吐き出した人もありましたねー。
そして皆でもう、飲み、かつ(そのー)心配し且〈つ憤慨し、
且〈つそのー、思想の問題から、平生悩んでいた問題を
ぶつけ合うとか言う事でね。
一睡もしませんでした。誰も寝なかったです。