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証言245 | 8月10日 午後 | お骨を拾わんと死亡証明が… | 当時26歳 |
ところが全然わかりませんでした。何にもないんですから。
瓦も灰になってですね、私の母のお骨も、全然何も無いんですよ。
それで、妹の金歯があったんですよ。
これが妹かなーって言って拾ったんですけどね。
それもはっきりは判からないんですよ。
だから…これだろうというのを屋敷〈内で拾ってですね、
親戚〈のも、ここが炊事場だったから、この辺だから
ここいらがそうやろうねちゅうて、拾って。
お骨を拾わんと死亡証明が取れないんですよ、
それで、たぶんこれだろうというのをですね、拾って来ましたんです。
(爆心地に近い)駒場町〈は全然姿も何もない、白骨〈はですね、白骨〈なんですよ。
白骨〈も、こうあせらなきゃ(掘り返さなきゃ)なかった訳〈ですよ。
そして、あせって、一生懸命〈この辺だろうちゅうてですね、
おじと二人でですね、行って
『この辺になんしたから、この辺じゃろう』ちゅうてですね。
私の母は、下大橋〈のにき(付近)でですね、会ったちゅう人がいるんですよね。
だから、判からないんです、未だに、お骨がですね。