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証言242 | | 『熱くなったよー』、でもどうしようも | 当時20歳 |
そして(姉に)『子供たちは?』って言ったら、『知らない』って言うの。
『(子供たちは)どうしたの?』って言ったら、(家を)つぶされた時にね
『おかあちゃん、僕はここだよ、助けて』って言ったんですって。
そしたら女の子が『おかあちゃん、私もお兄ちゃんの所よ、
助けて』って言ったんですって。でも、自分自身も潰されているし…。
そしたら『(子供たちが)熱くなったよー』って言ったんだって。
火が来てるのね。でもどうしようもなくてね、
『あの子達も焼けて死んだでしょう』って言ってました。
そして…、父がそれを聞いて、そして灰をずーっと掻き分けて…、
小さな骨を持って来てました。
そして(姉は)15日に亡くなったんです。もう、だからそればっかり言ってね。
『おかあさん、熱くなったよ、熱いよ、熱いよ』って。
その(子供たちの)声が耳にぬかって(突き刺さって)いるから、
母親としては耐えられないですよね。
そして『ごめんなさい、ごめんなさい』って言いながらね、亡くなりました。
私はね、本当に自分が子供を産んでみて、
あのときの姉の心の中が、わかるような気がしてね…。
本当にもう『ごめんなさい、ごめんなさい』って言い続けて亡くなりましたよ。