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証言239 | 8月10日 | ちょうど兎の皮剥いだ通りです | 当時31歳 |
まぁ、それまで、松山が中心地とかそんなことはもう全然、
その、知らんやったです、ほとんど焼け落ちて、医大は、まあその、
コンクリ…ところだけは…焼けたようにして残っとる。
それから死人ですね、死人はいたるところに、
かたまって死んどるのもあるし、山坂になったところには、
上りかけてそこで倒れている人、それは相当な数やったです。
惨状〈は口では言いあらわせんです。ちょうど兎〈の皮剥〈いだ通りです。
兎〈も人間も同じですけど、皮を一皮ぺろっと剥〈いで、こっちからあったら
こっちから剥〈いで、いっとんですよ。
渋皮が剥〈げだとかそんなもんじゃないです。