私はもう、真っ黒にげてましたのでね。
そんなんして、ここが真っ黒げて、
これがもう身がブラーンと下がってるんですよ。
汚れて真っ黒じゃないんです。がれて真っ黒なんですよね。
ぷらーんって下がってんですよ、
その下がっているのも真っ黒なんですよね。
走るごとにポトポトポトポト揺れるわけですよ、
雑巾ぞうきんみたいな、肉みたいな、なんか知らんけど、
わからないんですよその時にはもう。

熱いっていうのか痛いっていうのかな、
しびれてっていうの、もうからないですよね。
半分しびれているんでしょうね、
皮がぶら下がっているというだけのことですよ。
それでもう、それ皆、肉、こう、長崎べんで「つん切った」って言うですけどね、
もう、取っちゃって、もぎ取っちゃって、それで捨てて。

そしたら、薬をバケツに入れて持って来たんですよ、真っ白い薬をね。
さじがお玉ですよ。手足の利く人は自分で付けなさいちゅうわけですよ。
それを手のひらにもらって、つけなさいってもらうもんだから、
もらったことはもらったけれど、
やれないんですよね、自分ではね、とても。

付けることは付けたんですけどね。今度は足を見てみますとね、
足もやはりそんなしてぶら下がってるんですよ。
足は、ここからこうですけどね。お恥ずかしいんですけどね。



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