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証言176 | 8月9日 2時間後位? | これではもう、復興もどうにもならん | 当時38歳 |
坂のある丘をよじ登ったわけですね。
登ってそこに、ちょっと広い大きな墓がありましたが、
その墓の…、20名が立って、そこで下を眺めて初めて唖然とした訳〈です。
『わーつ、たーっ』っと言うため息。これではもうだめだと。
他の21名の人も、みんなもう唖然〈として、『うわーつ』と、
驚嘆〈の声を漏〈らすだけだったですね。
まあ、その周囲の山は、山火事を起こしているし、
ほとんど木造建築で残っている家は一軒も見えないしですね。
工場の鉄骨は、飴〈のように曲がって、もちろんスレートも飛んでしまう、
ガラス窓も、ガラスも飛んでしまってですね。
これではもう、復興〈もどうにもならん…