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証言156 | 8月9日 30分後位? | 生きながら燃えてる人間も | 当時34歳 |
まあ、待避する瞬間がですねえ、その工場内でも、
実際もう、もの凄〈く人間が死んでるんですねぇ。
それから生きながら燃えてる人間もおるわけですよ。
なぜかと言うと、結局大きな工場、倒れとるでしょう。
その梁〈の下になってですね。そしてもう下の方には火が付いてるんですよね、
助けてくれって言うけど、とにかくもう助けるもんも誰もおらん訳〈ですよ。
みんな瀕死〈瀕傷〈で、とにかく自分がもう一生懸命〈でしょ。
そして一人ふたりじゃ梁〈なんか動かそうて動かん訳〈ですよ。
二度とあんなとは、見ろて言われたって見られんですね。
また、見きらないですねぇ、目を覆〈うごとありますよ。
そしてそうこうするうちに、
……敵のグラマンが低空射撃で襲って来るわけですよ。
防空壕〈に入りましたがね、防空壕〈に入ってもとにかく、
みな、逃げてくるのが、やはり全部もう、
重傷した全身もう熱風でやられた人やらですね
半身を光線でやられて焼け爛〈れた者やら、息絶〈え絶〈えに、
何人って待避〈してくる訳〈ですよね。
そして狭い防空壕〈に犇〈めきおうてですね。