HOME
証言155 | 8月9日 30分後位? | 手首を鋸で切って、出して | 当時31歳 |
2階からごそっと崩れ落ちて、その中に女子挺身隊〈の連中が
100人ぐらいは居るんですけん。
そいが、わいわいその中で、みな狂いおった。
そいから、そのエンジンをいっぱい吹かして…
その、泣き叫〈ぶ…。火が少しずつ回りだしたんです。
正味10分でしょうね、エンジンを全開させて、もういっぱい吹かして…
ホースで、一人ですけん、水をかけようもなにもないし。
そいから、かけたんですよ。エンジンは全開して吹かしよる、
慌〈てちょる。一人でするもんじゃからもう、すぐ真っ赤になって
エンジンは、もう、止まってしもうたですたい。
オイルも悪いもんですけんね。
ところが一人、女の子がH鋼の梁〈に手首だけ下敷きになって…。
一人飛び出しちょったのが居った。それからそれを、手首を切って、
可哀想〈だと思ったけど、鋸〈で切って、それで出して、
止血をして『早くここを逃れなさい』と。