まろべるは かばねならずや 息ありて かそかにうごめく 命ころがる
紫の 煙たなびき 畑隅に 夜も日もすがら かばね燃え継ぐ
焼けただれ 赤ヨウチンの 効もなく うらみ狂いつつ 息をちたり
まがうなき この石踏みて 思い泣く 軍病酒保しゅほの 在りし跡なり
永らえて 我がしみじみと 生きて踏む この石のみが 定め知るのみ
たむろする 浮浪児によりて 今宵寝む ねぐらを聞かば ニヤリと笑う



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