HOME
証言122 | 8月15日以前 | 大体何歳ぐらいの、まあ女なら女 | 当時22歳 |
最初はですね、手袋を大体2枚から3枚軍手をしてですね、
そしてまあ手鈎〈のようなとを作ってですね、
水死者のそのバンドならバンドをですね、
その手鈎〈に引っ掛けてこう、岸に寄して揚〈げよったわけですね。
ほいだらそれは皆もう、二日目になるとですね、
手袋するのもせからしい(面倒くさい)というとこで、もう素手〈ですよね。
素手〈でその、こう抱きかかえるごとして揚〈げたり、
もうちょっと手が届かんからと思うて、
女の方なんか髪の毛がこう乱れとう(る)でしょ。
髪の毛を持ってからこう引きずる訳〈ですね。
そうすりゃ髪の毛がずるっとこう抜けるしですね。
手を持てば手の皮がブリっと剥〈けるしですね。
ちょうど手袋はずすごとですね。
ちょっと手鈎〈なんかがもうちょっと深く入るでしょ、
するとちょうど人間の肉がその、
今で言うたら、ま、一番分〈かりやすいのは明太子〈ですね。
明太子〈の身を見ようごとあのぶつぶつがいっぱい
こう重なったごとあってですね。
そいけんあんまり私も、
明太子〈は今でもあんまり食べようごと(食べたくは)ないです。
大体〈何歳ぐらいの、まあ女なら女と、いうことだけ書いてですね、
どこどこ地区で収容〈と。その、もう焼けてしもうた跡やからですね、
その、町の名前もはっきりせん訳〈ですよね。
『ああ、これは何町ぐらいやったな』ぐらいのことでですな、
それで結局大体〈報告しといて、それで…