それから後、家の前はとにかくもう裸、
何といいますか、裸ですね。
女の人はとにかくもう下が全部焼きただれて、
それでお構いなしに真っ裸の状態で、
髪の毛も全部焼きただれてしまったような、
まぁ男か女かからないような人が、
もう何百人と、どんどん、どんどん移動していく。
子供も真っ裸のまま。
あるいは若い娘さんが真っ裸で半狂乱はんきょうらんの状態で。

これは言葉では表現できない。どんな方法を使っても表現できない
惨状さんじょうな姿でとにかくどんどん移動したことを憶えてます。

被爆者の絵・市内から温品、戸坂方面に避難する負傷者たち。(吉村吉助 作/広島平和記念資料館 提供) 

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