黒く焼けた人達、真っ黒い丸坊主になったのが、
皮ぶら下げて、手の皮が、丁度ちょうどブラブラっと身体に下がってる。
それが列をなして逃げたんじゃないですかね。
その逃げる途中、川が二つありました。
橋が一カ所燃えてたんです。怖がって、皆、川へ入る。
川へ入るもんだから、途中で皆、歩けん様になるんですね、
水の中に入った為に、だから川ん中が、
何かもう埋まってましたね、広い天満川てんまがわが。

それから、道路の縁に水槽防空壕ぼうくうごうが掘ってあった。
水槽の中へ、ちょっと水を飲もう思うんでしょうな、
水槽…立ったままでね、顔だけ突っ込んで死んでる。
行きよる人は、水の中に手をつけたり顔にかけよる、
そうすると水…、そのままポッと首を突っ込んでしまう。
そんなんが一つの水槽に数人居る。
道端に防空壕ぼうくうごう掘ってたもんだから、防空壕ぼうくうごうの中に足をとられてコケるんです。
いっぺんコケるとダメになる。動かん。
目だけ上げて、真っ黒いやら、皆、一杯になっとる。コケるともうダメ。

被爆者の絵・赤子と黒焦げの母、水槽の中の遺体(山県康子 作/広島平和記念資料館 提供) 被爆者の絵・燃える市街と逃げる人々(石津一博 作/広島平和記念資料館 提供) 

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