登って見たところが、一面、瓦礫がれきに化してるわけなんです。
普通は見えない所の、今の西広島駅とか、
駅の裏の山とか、全く手近に見えるわけなんです。
そして東の方見れば、昨日まで威風堂々いふうどうどうとして建っておった
広島城ですね、これが又ペチャンコになっている。
下を見れば、電車線には電車が3台も4台も横倒しになっている、
或いはひっくり返っている。それから軌道からはずれて、横を向いておる。
人影が全く無いんですよ。物音は全然聞こえません。
人っ子一人通らん、静かな「死の街」と云いますか…

被爆者の絵・投下1時間後の火の海の市内、燃える広島城、縮景園(喜代吉五郎 作/広島平和記念資料館 提供) 広島城と濠 伊藤明彦 撮影 

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